子ども部屋は、おもちゃ、学習教材、本、衣類、趣味や遊びの道具など、さまざまなモノを収納しなければなりません。さらに、それらのモノは子どもの成長にともなって量が増え、形も大きさも変わります。
また、モノが変われば、部屋の役割自体も変化します。役割というと堅苦しいですが、幼児期は【自分の居場所】、小学校入学以降は部屋の片付けなど自分のことは自分でするといった【自立心を養う場所】であり、誰にも邪魔されずに集中できる【個性を伸ばす空間】、中学・高校の自己確立の時期には【プライバシーを守る空間】といった変化です。
モノにあわせて収納を変えるということは、子どもの成長過程にあわせた部屋づくりにもつながります。
とはいえ、変化のたびに学習机や本棚、タンス、カラーボックスなどを買い足していると、いつしか部屋は家具で埋もれてしまいます。
そのような部屋にしないためには、クローゼット内部を可動式にして収納力と機能性をアップするなどの工夫が必要です。クローゼットがない場合、家具は変化に対応できる応用性と拡張性を備えたシステム収納がおすすめです。
欧米では、家具・インテリアは長く使い続けられることが前提となっています。したがって、将来持ち物が増えることを想定して、システム家具が優先して選ばれます。
ここでは、システム家具のひとつである木製収納システムを使用した子ども部屋収納の例を紹介します。
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誕生〜幼少期
左写真の棚は、お母さんの腰の高さにオムツ替え台がセットされた「赤ちゃん家具」です。替えオムツや備品は上部のガラス戸棚に、衣類はチェストに収納できます。
ポイント:将来に備えて棚の高さに余裕をもたせています。 |
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幼少期〜小学校入学
子どもが成長しオムツ替えの必要がなくなれば、台の高さを下げて幼児サイズの机に用途を変えます。足元のチェストは棚の横へ移動させ、上部のガラス戸棚も位置を動かします。
ポイント:よく使う物を子どもの手が届く高さに収納することで、自主的なお片付けを促します。 |
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小学校高学年〜高校生
この時期、持ち物は加速度的に増えていきます。成長に合わせてこまめに机の高さを変更し、物の増加には棚の追加で対応します。
ポイント:物が変われば、片付け方も変化します。棚の位置を使いやすくアレンジ。 |
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大学入学や成人後
パソコン操作や作業場としてワークテーブルを追加し、SOHOのようにも使えます。
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このようにシステム家具は、0歳から大人になるまでその都度要求される機能を加えてアレンジされ続けます。子ども部屋の収納には、システム家具のような高い利便性が重要なのです。
最後に、システム家具選びのポイントはアイテム追加やアレンジが容易であること、モデルチェンジが少なく長期にわたって統一感が保てることです。 |